デニムの色落ち|プロが教えるジーンズ選びのコツ
定番のボトムスといったら、ジーンズですよね。自分にぴったりなジーンズを選ぶ際に重要なポイントは、「シルエット」「サイズ感」など様々ありますが、同じぐらいに大切なポイントは「デニムの色落ち具合」になります。
素敵なジーンズを手に入れても、洗濯したら色落ちしてがっかりしてたことや、そもそもジーンズを選ぶ際に、どのぐらい色落ちしたデニムを選んだらよいか、困ったことはありませんか?
そこで、この記事ではファッションに関する著書を出版しメディアにも出演している、スタイリストの大山旬さんに、デニムの色落ちと色の選び方とおすすめの商品についてお聞きしました。あなたにピッタリのジーンズ選びの参考になれば幸いです。
大山 旬(おおやま しゅん) のプロフィール
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
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「ジーンズと長く付き合っていきたい」と思ったとき、問題となるのは「色落ち」です。
「どうして色落ちが起こるの?」という原因がわかっていると、対策しやすいですよね。
まずは「色落ち」について、考えていきましょう。
色落ちの原理
色落ちは、インディゴ染料に染められている「縦糸」、染められていない「横糸」によって、ジーンズが作られています。
画像の青く見える部分が縦糸、ダメージで白く見えている部分が横糸になります。
そして、ジーンズ表側のインディゴ染料に染められた「縦糸」が色落ちに深く関わっています。
結果から申し上げると『色落ち』は、
- 縦糸の染料の脱色
- 縦糸が摩擦によって削られる
この2つの原因によって生じます。
「染めの深さ」と「色落ち」のかかわり
色落ちは、縦糸の「染めの深さ」によって見え方が変わっていきます。
現代の技術をもってすれば、糸の深いところまで染め上げて安定した糸を作ることは可能です。
一方で、技術力がないときに行われていた昔ながらの手法である「ロープ染色」は、糸の芯まで染まらず、芯にいくほど「白色」が残ります。この手法で作られたジーンズを「セルビッジデニム」といいます。
ジーンズを実際に履いたり、洗濯することで摩擦により糸は削られていき、色落ちしていきます。現代の技術で作られた色落ちしにくい安定した糸であると、削られても深くまで染まっているので色落ちが遅いですが、「ロープ染色」の手法で染められたものは、削られると早い段階で芯の「白色」が表に出てきます。
ジーンズがどのように染められているかによって、色落ちの風合いに影響を与えます。
「糸の硬さ」と「色落ち」のかかわり
強く糸を紡ぐと「硬い糸」になり、弱く糸を紡ぐと「柔らかい糸」になります。糸が硬ければ硬いほど摩擦が起きても削られにくく、基本的には色落ちが遅くなります。
けれども、「硬い糸」は染料が染み込みにくくなるため、上記の「ロープ染色」のように、芯が白く残り、時間が経って摩擦によって色落ちした場合は白い糸がすぐに見えてきます。
よって、糸が「硬い」ほど、削れた部分はしっかりと色落ちし、削れない部分は色が落ちにくいため色が残るという、メリハリの効いた色落ちになります。
色落ちを防ぐ方法
色落ちはなるべくさせず、買った当初の風合いのままで保ちたい!最小限に抑えたい!という方も多いのではないでしょうか?
上記で述べた、”染料の脱色”や”摩擦”による削れを防ぐためには、色落ちの原理を踏まえたうえでより大切になってくるのは、やはり「ケアの仕方」になります。
脱色や摩擦を起こさないように、ていねいに『手洗い』したり、『ネットに入れて洗濯機を回す』などの工夫が非常に大切です。
詳しくは「ジーンズの洗い方|人気スタイリストが実践する洗濯の頻度とケアの方法」をご参照ください。
大山旬さんおすすめの色落ちジーンズの種類
ここで、大山さんはどのようなジーンズをおすすめしているのか、お聞きしました。
大人の男性には「程よく色落ちしているジーンズ」(右)か、ほとんど色落ちしていない「ワンウォッシュジーンズ」(左)がおすすめです。
「程よく色落ちしているジーンズ」は適度な色落ちが、カジュアルな雰囲気をだだよわせながらも、ラフになりすぎず大人なコーディネートにすることができます。
「ワンウォッシュ」のブルージーンズは、クリーンな印象のアイテムで、ジャケットなどと合わせると、きれい目に着こなすことができます。
カジュアルなら「程よく色落ちしているジーンズ」
色落ちジーンズの着こなし
かっちりしたジャケットと、程よく色落ちしたジーンズの組み合わせは、ジャケットのかしこまった感じを和らげ、カジュアルな雰囲気を出すことができます。
色落ちジーンズおすすめ商品


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【UNIQLO】スリムフィットジーンズの詳細 | |
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サイズ | 29~33 |
カラー | ブルー |
メーカー希望小売価格 | 20,520円(税込) |
きれいめなら「ワンウォッシュ」ブルージーンズ
ワンウォッシュブルージーンズの着こなし
ほぼ色落ちのないワンウォッシュのブルージーンズは、かしこまった雰囲気のジャケットや、きれいめな印象のタートルネックニットなど、きれいめなアイテムとよく合います。
ワンウォッシュブルージーンズのおすすめ商品


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ストレッチ セルビッジ スリムフィットジーンズ
以下の動画は、見ているだけでユニクロのジーンズが欲しくなってしまうような楽しいイメージ動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=pSh7C09oa2Y
【UNIQLO】ストレッチセルビッジスリムフィットジーンズの詳細 | |
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カラー | 69ネイビー、00ホワイト、09ブラック |
メーカー希望小売価格 | 4,309円(税込) |


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サイズ | 27~34 |
カラー | ブルー(ワンウォッシュに近いカラー) |
メーカー希望小売価格 | 30,240円(税込) |
まとめ
ジーンズの色合いは
・カジュアルなら、少し太もものあたりが色落ちしたジーンズ
・きれいめなら、ワンウォッシュのブルージーンズ
を選ぶと、大人の男性らしいキレイめなおしゃれコーディネートを実現することができます。
デニム生地の色落ちも含めて、ジーンズには楽しみがあると思います。ケアや色選びで、存分にジーンズを楽しんでくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。ジーンズ選びの手助けになれば幸いです。