【デキる男は履いている】ビジネスシューズおすすめBEST5|失敗しない選び方も解説
足元は非常に目につくパーツでとても印象に残りやすく、さらにはビジネスマンにとって質も見られてしまう部分です。
だからこそ、ビジネスシューズはそれなりに投資すべきパーツだといえますが、その分慎重にならざるを得ません。かなり高額な革靴でも、一見すると違いがわからないものもざらにあります。
一流のスタイリストは、一体どんなビジネスシューズを選んでいるのでしょうか。
今回は、ファッションに関する著書を出版し、メディアでも人気のスタイリスト大山旬さんに、ビジネスシューズの基本的な知識と、値段帯別で大山さんがおすすめするビジネスシューズブランドを具体的にお聞きしました。
この記事を読んでいただければ、あなたのビジネスシューズ選びに必ずお役にたてるはずです。ぜひ参考にしてください。
大山 旬(おおやま しゅん) のプロフィール
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
この専門家の他の記事を見る1.ビジネスシューズのタイプ
「ビジネスシューズ」と一口に言っても、カジュアルなものからフォーマルなものまで様々なものがあります。基礎知識として、まずは以下の図をご覧ください。
これに加えて、ブローグと呼ばれる飾り穴が装飾されたものや、タッセル(房飾り)がついた靴も存在します。詳しい内容については、株式会社リーガルコーポレーション「靴のスタイルとデザインを知る!」をご覧ください。
これらの中で、大山さんがおすすめするビジネスシューズは以下の4つになります。
1.黒のストレートチップ
2.ブラウンのストレートチップ
3.黒のセミブローグ
4.黒のダブルモンク
大山旬さんのレビュー

次にチャレンジしてもらいたいのが、深めのブラウンのストレートチップです。黒の次にフォーマルな色合いなので、スーツに合わせてもまったく違和感はありません。ほんのりカジュアルな雰囲気が漂います。
3足目の靴としておすすめするのが、黒のセミブローグです。少し装飾が入ったデザインが特徴的です。カジュアル感が出ますが、ブラウンのストレートチップよりもビジネスライクに見えます。
最後は黒のダブルモンクです。少し難易度が高くなりますが、フォーマルな靴の一種ですので、ビジネスで履いても問題ありません。
2.3万円以上のものを3足揃えるべき理由
ビジネスシューズは、そのほとんどが革靴だと思います。そして革靴は、長く使えば使うほど味が出てくるものです。
メンテナンスをしっかり行えば、3~5万円ほどの靴で5年程度、6万円以上のものなら10年程度は使えます。そうすると、1~2万円前後の靴を何度も買い替えるよりもコスパが良くなります。
また、毎日同じ靴を履いていたりしませんか?実はこれはNGです。「1日履いたら2日休ませる」が基本的なルールなので、3足以上の靴をそろえるのがベストです。このように「靴を休ませる」だけで寿命が大きく伸びまます。
3.大山旬さんがおすすめするビジネスシューズ
それでは、大山旬さんがおすすめするビジネスシューズブランドをご紹介していきます。
大山旬さんのレビュー

繰り返しになりますが、ビジネスマンはどんな靴を履いているか?お客様から注目されることが多いと思います。安い買い物ではないので、長く履き続けられる、お気に入りの逸品を選びましょう。
ちなみに、ビジネスシューズはスーツの値段と大体同じものをそろえると、ちょうどいいバランスになります。ぜひ、覚えておいてください。
SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)
『SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)』は言わずと知れた本格国産革靴ブランドで、東京都墨田区で一貫生産されています。本革靴が3万円台で買えるというコスパの良さで、ビジネスマンにはもってこいのブランドです。そしてなにより日本製ですので、日本人の足に合う木型を使ってつくられていて、自分に合った靴が見つけやすいという利点もあります。
スコッチグレインは、グッドイヤーウェルト製法を採用しています。この製法の最大の特徴は、縫い合わせを解いて靴底(オールソール)の交換ができるということです。
スコッチグレインを展開している「ヒロカワ製靴」は、「スコッチグレイン専門の修理工場「匠ジャパン」を有しています。百貨店などの一般的な修理店よりも安くメンテナンス出来るので、こういった面でもコスパの高いブランドです。
大山旬さんレビュー

この値段帯でよく比較されるのが『REGAL(リーガル)』ですね。リーガルも最近は人気が出ていて悪くはありませんが、周りと差別化したいという方は是非スコッチグレインをチェックしてみてください。

シャイン オア レイン ストレートチップ
『SCOTCH GRAIN|シャイン オア レイン ストレートチップ』は、その名のとおり、雨の日も活躍する優れもののビジネスシューズです。
防滑機能の付いたソールと、撥水加工の施された本革が使用されています。一見、「本当に雨の日でも大丈夫なのだろうか・・・?」と思わせる、本格的な格好良さもこの商品の魅力です。
SCOTCH GRAIN|シャインオアレイン ストレートチップ の詳細 | |
メーカー希望小売価格 | 30,240円(税込) |
メイン素材 | 牛革 |
タイプ | ストレートチップ |
JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)
『JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)』は、もともと外国人向けのミリタリーブーツを作っていた、インドネシアの靴工場から始まりました。
ハンドソーンウェルテッド製法と呼ばれる製法は、最後のアウトソールの縫いのみを機械で行い、あとの工程はすべてハンドメイドで作られています。スコッチグレイン同様、手間のかかる作業を経て完成される逸品です。
履けば履くほど自分の足に合った沈みができ、最高の履き心地を実現し、それでいて低価格帯で手に入る、コスパ最強の人気ブランドです。
大山旬さんレビュー

ブランドイメージでは、スコッチグレインよりも上かと思いますが、無論、自分の足に合うかが問題ですので、是非履き比べてみてください。
SEMI BROGUE(セミ ブローグ)98441
ブローグとは、飾り穴が装飾された靴を指します。もともとは農民が農作業で履く靴として、乾きやすさを求めて通気用の穴を空けたのが始まりと言われています。こちらは「セミ」グローブのため、つま先以外はシンプルに抑えてあり、ドレッシーなコーディネートに合います。
『JALAN SRIWIJAYA| SEMI BROGUE(セミ ブローグ)98441』は、ジャランスリワヤのベストセラーモデルで、ハンドソーンウェルテッド製法をたしなむのに最適な、レザーソール素材を使用しています。
ジャランスリワヤ|SEMI BROGUE 98441 の詳細 | |
メーカー希望小売価格 | 32,400円(税込) |
メイン素材 | 牛革 |
タイプ | セミブローグ |
三陽山長(さんようやまちょう)
『山陽山長(さんようやまちょう)』は2000年に誕生した、主に紳士服と紳士靴を扱う、日本生まれのブランドです。上質な素材と世界に通用する匠の技で、永遠に愛されるような、極上の逸品を作り出しています。スコッチグレインでも使用されている、グッドイヤーウェルト製法を採用しています。
三陽山長は、どんな場面においても、威風堂々と挑める正統派の紳士を理想としています。これはビジネスシューズにも反映されていて、極めて上質な素材を、一流の職人が丁寧に仕立てています。
ラグビーの五郎丸選手も、山陽山長のシューズを愛用しているそうです。
大山旬さんレビュー

日本製の既製靴ブランドでは信頼感があって、ぜひおすすめしたいブランドの1つです。デザインはシンプルなのですが、とても洗練されています。

【直営店限定】ダブルモンクストラップドレスシューズ
こちらの『三陽山長|【直営店限定】ダブルモンクストラップドレスシューズ』は、直営店限定・日本国内工場で製造したビジネスシューズです。日本人特有の足の形にフィットする様に設計されています。
職人たちの巧みな技術は以下の動画からご覧になれます。これを見れば、いかに素晴らしい商品か、おわかりいただけると重います。
三陽山長|【直営店限定】ダブルモンクストラップドレスシューズ の詳細 | |
メーカー希望小売価格 | 64,800円(税込) |
メイン素材 | 牛革 |
タイプ | ダブルモンク |
Church’s(チャーチ)
『Church’s(チャーチ)』は、1873年、靴作りの町として有名なノーサンプトンで創業しました。正統派の英国靴として不動の地位を確立した歴史あるブランドです。価格帯で言えば「高級靴」のジャンルで、欧米のセレブリティや007のボンドも愛用することで知られています。
また、チャーチといえば「ウィングチップ」です。ウィングチップはその名のとおり、翼(Wing)のような切り替えを施した革靴を総称したものです。イギリスではほぼ同様の革靴を指して、「フルブローグ」と呼びます。
大山旬さんレビュー

最近ではレディースも調子が良く、スタッズが打たれた靴が大ヒットしました。
老舗の靴ブランドも、これまでのイメージを刷新しようとリブランディングを行っているのですが、その中でもチャーチは割と攻めている印象です。これからもきっと伸びるのだろうな、と思わせてくれます。
CHETWYND(チェットウィンド)
チャーチの『CHETWYND(チェットウィンド)』は世界的に有名なモデルで、ビジネスシーンからカジュアルシーンにおいて高い汎用性を発揮します。長く愛用する事で、足にしっくりと馴染み、欠かせない一足となるでしょう。
チャーチの靴は仕上げの際に、チャーチオリジナルのワックスを時間をかけて、職人さんの手で塗り込んでいます。このような時間をかけた丁寧な仕事が、革本来の美しさを引き立てます。
Church’s(チャーチ)|CHETWYND の詳細 | |
メーカー小売希望価格 | 89,640円(税込) |
メイン素材 | 牛革 |
タイプ | ウィングチップ |
4.番外編:超高級ビジネスシューズ
Berluti(ベルルッティ)
一気に値段が上がりますが、最後にご紹介したいのが『Berluti(ベルルッティ)』です。おそらくこのブランドよりも高い商品はオーダーメイド以外ないのではないでしょうか。
まさに「最高級靴」の名にふさわしいブランドでしょう。
大山旬さんレビュー

色にムラがあるのは「パティーニ」という染色技法が用いられているためで、何度も何度も重ね塗りをして、唯一無二の美しい芸術作品のような独特の風合いを演出します。
富裕層に愛される代表的なブランドで、僕もいつかは所有してみたいです。

Gaspard(ガスパール)
イタリアの芸術家ルーチョ・フォンタナがキャンバスに深みを出すために切れ込みを入れる習慣から着想を得た『ガスパール』は、一見すると横線に見える独創的デザインが目を引きます。使えば使うほど、その風合いの独創性は増す一方です。しっかりと手入れをして、是非長く使っていただきたい逸品です。
Berluti(ベルルッティ)|Gaspard(ガスパール) の詳細 | |
参考価格 | 255,900円(税込) |
メイン素材 | ヴェネツィアンレザー |
タイプ | プレーントゥ |
5.メンテナンス
ここで、ビジネスシューズのメンテナンスについてお伝えします。
お店でのメンテナンスの目安は、少なくとも1年に1回です。特に営業などで、よく歩くお仕事をされている方はかかと部分がすぐにすり減ってしまうと思いますが、百貨店などの靴屋さんでも取替えが可能です。忙しくて時間が取れないという方は、駅などに入っているミスターミニットでもOKです。
日常的なメンテナンスは、月に1回の自宅での靴磨きです。おすすめは『M.MOWBRAY(モウブレイ)』のデリケートクリームです。革製品全般に使える優れもので、お財布・鞄・ベルトなどにも使えますよ。これひとつで、ビジネスシューズを良い状態に保つことができます。
具体的な磨き方も大山旬さんにお聞きしました。

①軽くブラッシングしてほこりを落とす
②布切れにクリームをつけ、靴全体に馴染ませる
③乾拭きする
④防水スプレーでコーティングする
僕は靴の専門店で働いていたことがあるので、靴磨きもそれなりに研究してみた時期があります。色々と試してみた結果、嫌にならない程度の頻度で、サクッと磨くのが良い、という結論に至りました。
ビジネスシューズで見られるのは、ブランドやデザインよりも「日頃どれだけ丁寧にメンテナンスされているか」というところだと思いますので、可能な範囲でお手入れを続けてみてください。
6.まとめ
ビジネスシューズは、黒のシンプルなストレートチップからそろえてみてください。一足持っておくだけでビジネスのみならず、冠婚葬祭にも使えて大変便利です。2足目は茶色のストレートチップ、3足目は黒のセミブローグで、最低でも3足は揃えるようにしましょう。黒のダブルモンクも、おしゃれ感を出せるので、ぜひトライしてみてください。
大人の男性であれば、安価なものでなく、3万円以上のビジネスシューズがおすすめです。こまめにお手入れすれば、そのほうがコスパも良くなります。
この記事が、あなたをワンラックアップさせる手助けになれば幸いです。