メガネのおすすめブランド5選!人気スタイリストが本気で厳選
「いつもメガネの人が、ある日突然コンタクトに変えてぐっと明るい印象になった!」とか逆に「いつも裸眼の人が、PC作業のときに眼鏡をかけると雰囲気がガラッと変わる!」という経験はありませんか?
人の視線は上半身に集中し、特に「”目”は口程にモノを言う」パーツです。人と話す時や、人の話を聞く時は、必ず相手の目を見るでしょうか。
だから、メガネはファッションの中でもとりわけ重要なアイテムです。
どんなにおしゃれな服を着ていても、髪型が素敵でも、メガネ次第では台無しになってしまうことがあるでしょう。
そこでこの記事では、ファッションに関する著書を出版しメディアにも出演している、スタイリストの大山旬さんに、メガネの選び方やおすすめのブランドについてお聞きしました。あなたにピッタリのメガネ選びの参考になれば幸いです。
なお、文中には「メガネ」と「眼鏡」が混在します。ここでは、ダテメガネのように、ファッションアイテムの一部としてご紹介する時には「メガネ」、度付きのレンズや、ブルーライトカットなどの機能がある場合には「眼鏡」と、それぞれを使い分けしていきます。
大山 旬(おおやま しゅん) のプロフィール
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
この専門家の他の記事を見る1.大山旬さんによるメガネ(眼鏡)の選び方
色は黒か濃い目のブラウンを選ぶ
おしゃれ初級者には、肌に馴染みやすい「ブラウン系」がおすすめです。髪や肌の色、服装などにかかわらず、誰にでも似合いやすい色だからです。
黒も定番ですが、意外と主張が強くなります。シャープでおしゃれさが際立つのは良いのですが、中級者向けといえるでしょう。
この2色以外は、一切必要ないと言ってもいいくらいです。メガネはかけているだけでも存在感のあるアイテムです。
個性的な色で主張をしようとすると、かえって全体のバランスが崩れてしまいます。難易度が高くなるので、無難な色を選んだ方が良いでしょう。
デザインはウェリントン型かボストン型がおすすめ
続いてはフレームデザインです。「素敵だな」と思うものと似合うものって意外と違ったりしまよね?メガネ姿が見慣れていない場合には、余計に似合わなく感じてしまいます。
でも、それはもしかしたら選ぶフレームデザインを間違えているだけかもしれません。フレームも、雰囲気を決める大きな要素です。
選ぶものさえ分かっていれば、それほど大きな失敗はしませんから、選ぶべきフレームデザインについて知っておくと良いでしょう。
では、どんなフレームを選んだら良いのと思いますか?
答えは「ウェリントン型・ボストン型」です。この形なら、まず失敗はしないでしょう。そう言いきれるくらい、合わせやすくて個性が出せる形です。
まずは、この2つのどちらかを選んでみてください。
ビジネス用でお探しでしたら「スクエア型」も良いかもしれません。シーンに合わせて色んな形のものを持っておくと良いでしょう。
それでは、それぞれの形を見てみましょう。
ウェリントン型
画像:jins.com
写真のような形をウェリントン型と言います。上のフレームよりも下の方が短くなっていて、台形を逆さまにしたような形をしているのが特徴です。
レンズは四角がベースになっていますが、4箇所の角には丸みがあり、やさしい印象を与える定番のデザインです。
こちらのデザインは、1950年代にアメリカで一大ブームが起き、メガネの定番の形となりました。
最近では、俳優のジョニー・デップさんが愛用しているメガネとしても知られています。インテリさを保ちつつ個性を出せるので、カジュアルにもフォーマルにも相性抜群です。
ボストン型
画像:jins.com
ボストン型は、丸がベースになっています。おむすびを逆さまにしたような形で、まるい逆三角形をしています。
1950年代にボストンで流行したことから、この名前になったと言われています。全体的に丸みのある形をしているため、優しい印象を与えてくれます。
ちょっとクセのあるデザインなので、いつものコーディネートにプラスするだけでも、主張が強まります。
そのため、ウェリントン型に比べて「似合う、似合わない」がハッキリ出ますが、慣れれば似合うようになっていきます。ダテメガネとしても適していて、おしゃれ度の高いデザインです。
使いこなせるようになると、一気に素敵になれます。
スクエア型
画像:jins.com
スクエア型とは、ご覧の通り、横長の長方形をしたデザインです。定番中の定番な形なので、色や素材なども数多く展開されており、選ぶのに困らないフレームです。
角があるので、シャープでクールなイメージを与えてくれます。知的で凛とした印象を保てるため「仕事が出来る!」という好感を持たれるデザインで、ビジネスシーンで着用している人が多いようです。
ファッションを楽しむには、少し物足りないかもしれませんが、スーツやフォーマルにはとても似合います。オンの日のメガネとして、ぜひ検討してみてください。
2.大山旬さんによるおすすめのメガネ(眼鏡)ブランド
ここからは、大山旬さんがおすすめするメガネ(眼鏡)ブランドを、大きく2つに分けてご紹介したいと思います。
1つは、ファッションアイテムとしてのメガネで、もう1つはビジネス用の眼鏡です。ぜひ、シーン別に使い分けてみてください。
おすすめのメガネブランド(ファッションアイテム用)
OLIVER PEOPLES(オリバーピープルズ)
メガネ好きの間で、最も評判が良いのが『OLIVER PEOPLES(オリバーピープルズ)』です。 “おしゃれ” と言われる人がこぞって愛用しているブランドです。
1980年代後半に、ラリー・レイト氏ら3人の創設者が、ロサンゼルスやハリウッド近郊にショップを構えたのが始まりです。詳しくは、「おすすめのサングラスブランド|人気スタイリストコレクション」をお読みください。

クラシカルな雰囲気を作るのが上手で、色のグラデーションや細部のデザインの仕上がりに高級感があります。
僕も2つ所有していますが、どちらも、とても満足度の高い逸品です。

TOM FORD(トムフォード)
『TOM FORD(トムフォード)』は、世界的有名ブランドの「GUCCI(グッチ)」や「Yves Saint Laurent(イヴサンローラン)」のデザイナーを務めた「トム・フォード氏」が2005年に立ち上げたブランドです。
自身の名前をブランド名に打ち立てて、アイウェアのみならず、洋服やフレグランス、コスメなど、幅広いアイテムを取り扱っています。
類まれな感性から生まれる洗練されたデザインは、世界中のセレブリティから支持され続けています。
映画「007」シリーズの主演俳優、ダニエル・クレイグ扮するジェームズ・ボンドが、映画の中で着用していたスーツ、シャツ、ニットなど様々なアイテムがトムフォードでした。
彼は、すっかりトムフォードの魅力に取りつかれてしまい、プライベートでもこのサングラスを愛用しています。
トムフォードの眼鏡といえば、こめかみの部分に「T」のマークが装飾されているのが特徴です。クラシカルな作りの中に、流行を取り入れているのが魅力で、主張のあるモードなデザインが多いブランドです。

通常、ブランドロゴが前面に押し出されていると、たいていは “品” が損なわれてしまっています。でも、そこはさすがトムフォード!圧倒的な存在感で美しいメガネに仕上がっています。
芸能人や経営者の中には愛用者が多く、僕もちょっとした憧れがあるブランドです。

ayame(アヤメ)
『ayame(アヤメ)』は、2010年に今泉悠(イマイズミ ユウ)氏が創業した、日本発のアイウェアブランドです。ブランド名は、彼の出身地でもある茨城県潮来市の象徴の花「アヤメ(菖蒲)」から由来しています。
“眼鏡は矯正視力としての器具におさまらず、人の目を彩る「彩目(アヤメ)」のアイテムであるべき” との考えと絡め、ファッションアイテムとして長く愛されるよう、上質なメガネを創造し続けています。
ブランドのテーマは「温故知新」で、古き良きデザインの中に時代感を反映させて、新しい表情を見せてくれています。色褪せることのな雰囲気が、今、注目のブランドです。
こちらのメガネは、世界最高峰の技術を誇る福井県鯖江市の熟練した職人達によって丁寧に作られています。
メイドインジャパンのクオリティーや伝統を受け継ぎ、時代の先を行くデザインが上手にミックスされた、日本が誇る逸品です。
全体的にはフレームの細いものが多く、主張しすぎないために、スーツやカジュアルなデニムスタイル、アメカジやスポーティなどの、大人の多彩なファッションに合わせやすいのも特徴です。

上の写真のような、ボストン型でしたら、まだ取り入れやすいと思います。前面のフレーム部分はプラスチック製ですが、サイドの部分は金属でできています。最近は、このような異素材ミックスが流行になっています。
クリエイティブな職種の方に愛用者が多く、僕も1つ欲しいな、と思っているブランドです。
おすすめの眼鏡ブランド(ビジネス用)
999.9(フォーナインズ)
『999.9(フォーナインズ)』は、1995年に誕生した純国産のブランドです。眼鏡を「掛ける」ではなく、「着ける」心地よさを追求し、眼鏡を必要とするあらゆる人たちから支持されています。
ブランド名は、純金のインゴットに刻まれた「999.9」という数字に由来しています。
「999.9」は、最高純度の金であることを意味していて、このインゴットのように、眼鏡フレームも最高純度の品質で、限りなく「1000」に近い製品を創りだすことをコンセプトとしています。
眼鏡といえば、視力矯正としての器具であると同時に、錆びない・軽い・調整がしやすい・壊れにくい等々、高い性能が求められます。
フォーナインズでは、これらの「眼鏡を必要とする人が求めるものに応える」ために、機能を追求し、着け心地の良いデザインを生み出しています。
顔はとてもデリケートな部分ですから、骨格に合わない眼鏡をし続けていると、耳や鼻に痛みが出てきます。サイズが合わないと、ずり落ちの原因にもなり、ストレスを感じてしまうでしょう。
こちらの眼鏡は、これらが極限まで軽減されるように「フィッティング」にも注力しています。熟練の職人による微調整を受けてこそ、「999.9」が限りなく1000に近づくと言っても過言ではありません。
店頭の専用スペースでは、鼻パッドの角度や、こめかみ部分のネジの締め具合を調整してくれます。フォーナインズの眼鏡をかけるなら、ぜひフィッティングまで行うようにしましょう。

プライベートはプラスチック製のウェリントン型かボストン型です。ビジネス用でしたら、チタン製のスクエア型が良いでしょう。
フォーナインズなら、写真のような、カチッとしたチタン系の方が魅力的です。

MYKITA(マイキータ)
ドイツ語で「幼稚園」という意味を持つ『MYKITA(マイキータ)』は、2004年に創設されました。当時のワークスペースが、幼稚園の跡地にあったことから由来しています。
立ち上げには、ドイツのメガネブランド、ic!berlin(アイシーベルリン)出身の職人らが関わっています。
マイキータの特徴は、何と言っても、独自のカットで実現した0.5ミリ厚のステンレスフレームと、ネジを一本も使わずに作られている点です。
全世界に衝撃を与えた「Collection NO.1」は、ネジを一本も使わずに、はめ込み式にしたシンプルなジョイントと、薄くて軽量なフレームが有名です。
その後はステンレスではなく、アセテート素材を使った「Collection NO.2」、クラシックなデザインにこだわった「DECADES(ディケイズ)」コレクションを次々に発表しました。
他にも、極限まで軽さにこだわった「LITE(ライト)」コレクションや、アジア人の顔立ちに合わせて作られている「MINT(ミント)」コレクションなどがあります。
これらのデザインは、ドイツのデザイン業界で最も栄誉ある「ドイツデザインアワード」や、ランボルギーニやフェラーリも受賞したことがある「レッドドット・デザイン賞」を受賞しています。また、日本では2015年に「グッドデザイン賞」にも輝きました。
世界が認めるマイキータのメガネは、高い機能性と奇抜なデザインを兼ね備えた、まさに「美とテクノロジーの融合」といえます。

チタン系のフレームはかなり軽量に仕上がっており、他の眼鏡と比べて、掛け心地も軽いです。
「普通のスクエア型じゃつまらない」なんて方にはおすすめのブランドです。
3.まとめ
メガネを試着してみて「なんか似合わないな~」と思われたことは、誰でも一度はあるでしょう。それは、あなたが難易度の高いメガネを選んでいたからかもしれません。
まずは、ブラウン系のウェリントン型やボストン型を試してみてください。いつものファッションでも、きっと、おしゃれ度が一気に上がると思います。
普段から眼鏡を愛用している方は、ぜひこの機会にいつもと違ったフレームにチェレンジしてみてください。雰囲気がガラッと変わって、新しい自分と出会えるでしょう。
メガネ(眼鏡)はファッションの中でもとりわけ重要なアイテムです。ぜひ、たくさん試着してみて、あなただけの運命の一本を探してみてください。