クルーネックニットおすすめ!プロの逸品&ブランド
「クルーネック」とは、丸首の襟のことをいいます。顔のラインと同じクルーネックは、相手に対して好印象を与えてくれる効果があります。Vネックはシャープな印象を作ることができる一方で、少しキザなイメージもあり、特に女性からの印象が悪くなってしまう…こともあるようです…。
また、ニットは素材が違えば着心地も180度変わります。例えば、肌触りが絶対的にいいものはカシミヤ等になるでしょう。大人の男性には、良質で着心地の良いクルーネックニットを選んでいただきたいと思います。
今回は、人気スタイリストの大山旬さんに、ニットブランドとおすすめクルーネックニットについてお聞きしました。最後にお手入れについても解説しています。ぜひご参考にしてください。
大山 旬(おおやま しゅん) のプロフィール
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
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まずは大人の男性にふさわしいブランドをご紹介します。こちらで紹介するブランドは、ニットを専門的に取り扱っている「専業ブランド」になります。
■ZANONE(ザノーネ)
1986年に創立され、現在はイタリアのスローウェアグループに所属しているニットブランドです。”伝統とテクノロジー”がテーマで、高品質な素材を厳選しシンプルで上質なニットを生み出す一方で、夏でも冷たい肌触りの「アイスウール」など画期的な繊維を開発しています。
■JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)
1784年設立のイギリスの老舗ブランドで、世界中にその名前を知られています。他社では真似の出来ない工程で、超軽量な網み目の細かいニットを生産。本物の高級ニットの証である完璧できれいなつなぎ目に仕上げるために、ボディー部分と袖は手作業でひと針ひと針つなぎ合わされています。
■Drumohr(ドルモア)
「世界最古のニットブランド」としても有名な、スコットランド生まれの老舗が『Drumohr(ドルモア)』です。現在は生産拠点をイタリアへ移し、長い伝統に裏打ちされたクオリティとトレンドを盛り込んだシルエット&デザインを持つ製品を生み出しています。
■GRAN SASSO(グランサッソ)
“品質が商品を語る”というモットーの下、最高品質の素材を厳選し、高品質なニットを追求するイタリアを代表するニットメーカーです。熟練職人の技を生かしながらも最新の設備を駆使した、古き良き伝統と最新の技術がMIXされたニットを生み出しています。
■Robert Collina(ロベルトコリーナ)
イタリアでニットウェアコレクションを企画から生産製造まで行い発展し続けている、60年以上の歴史を持つ優れたブランドです。 最先端のイタリアンスタイルを作り上げる為に、ニットウェアの品質、デザイン、生産工程、洗練さにこだわりを持っています。
■Cruciani(クルチアーニ)
イタリアのペルージャで創業されたMaglital社の生み出す、モダンで洗練されたニットコレクションが特徴の高級ブランドです。紡績、染色、縫製の全てを自社内で行っています。シルエットはタイト&フィットが基本になります。
大山さんコメント

ファッションに一生物というのは残念ながら存在しませんが、それでも長く付き合えるアイテムを作り続けているのがこの専業ブランドです。ある程度ファッションを好きな人であれば、結局行き着く先はこのような専業ブランドになります。
個人的にはザノーネが結構好きで、タートルネックや普通の丸首ニットを揃えています。
おすすめのクルーネックニット
最初にご紹介した「専業ブランド」は、非常に素晴らしい品質のものばかりですが、価格も高級品にふさわしい高価なものとなっています。正直、セーターに数万円の投資は勇気がいる…という方も多いと思います。
そこで、こちらでは比較的手に入れやすい価格のお店から、大人の男性が着ても違和感のない、おすすめのクルーネックニットをご紹介していきます。

UNIQLO
最初は、皆さん大好き『UNIQLO(ユニクロ)』です。ふくらみがあり軽いアクリル素材を使用しているので、今までにない柔らかさと軽さが目玉となっています。
ざっくり編みならではの肉厚感がありながら着心地は軽く、柔らかな風合いを実現しています。首回りがつまり気味に仕上がっているのが特徴です。セーターは体にぴったりのジャストサイズのものを着ることをおすすめします。
また、このセーターは春先にも着ることができます。ちょっと肌寒い日にも、アンダーシャツと組み合わせれば体を温めてくれることでしょう。
大山さんレビュー

『ユニクロ』の中でもニットは上質です。丸いデザインのクルーネックは、普段の着こなしにも非常に使いやすいです。ネイビーなどの色は、どのボトムスにも似合うので最初に買うことをおすすめします。
ワッフルクルーネックセーター(長袖)の詳細 | |
ショップ | UNIQLO |
サイズ | XS~4XL |
メイン素材 | 綿65% アクリル35% |
メーカー希望小売価格 | 3,229円(税込) |
UNITED ARROWS green label relaxing
『UNITED ARROWS green label(ユナイテッドアローズグリーンレーベル)』は「ユナイテッドアローズ」のセカンドラインになります。こちらは、オーストラリアのハミルトンで育てられた良質なラムズウールをブレンドした、アラン編みのクルーネックニットです。
ラムズウールとは「子羊の羊毛」という意味で、程よい厚みがあり使い勝手が非常に良いです。このウールは、たった6か月の間しか取れない非常に希少価値が高い素材で、柔らかさと発色の良さに優れていることが特徴となっているため、高級ブランドにも使われています。
写真のニットはアラン編みの柄が立体的にしっかりできていることもポイントの1つになります。シルエットは定番の形で、細かすぎないサイジングが良い風合いとなっております。スタイリング次第で、カジュアルからキレイ目まで幅広く活躍する一押しのアイテムです。
ケーブルニットはアクセントのないニットに比べて、お洒落に着こなすことができるでしょう。カラーリングも豊富で、冬の時期の服装にもピッタリの物が多く存在しているので、1つ揃えてみてはいかがでしょうか。
大山さんレビュー

今回紹介したニットだけでなく、特に休日用のラフなジャケットやシャツなどは取り入れやすいアイテムです。また、カジュアルなもの以外のスーツなども比較的雰囲気が良いので、押さえておきたいお店の1つでもあります。
SC ハミルトンラム アラン クルーネックの詳細 | |
ショップ | UNITED ARROWS green label relaxing |
サイズ | S~XL |
素材 | ウール100% |
メーカー希望小売価格 | 10,692円(税込) |
UNITED ARROWS
次にご紹介するのは『UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)』のオリジナルになります。程よくワイドなリブをミドルゲージで編み上げたクルーネックニットです。
「リブ」とは肋骨の意味で、表目と裏目が交互に配列され、その隆起が肋骨のように見えることが名前の由来になりました。横方向の伸縮性が大きいのが特徴で、ニットの袖口や裾、靴下などに用いられるほか、体にフィットする細身のセーターやカーディガンなどにも用いられます。
また、「ゲージ」とは網目の細かさの単位のことを表します。この商品に用いられているミドルゲージは、ハイゲージニットとローゲージニットの中間程度の網目です。ハイゲージは非常に糸が細く、網目も細かく薄いです。ローゲージはその反対で糸が太く厚みのあるニットに使われます。
こちらのクルーネックニットは、柔らかく暖かな風合いで着心地が抜群です。使い勝手が良いシンプルなデザインなので、1枚で着てもジャケットやコートを羽織ってもいいですね。シャツはもちろん、カットソーとの組み合わせでラフに合わせても、上品なスタイルが表現できる1枚になっています。
大山さんレビュー

僕にとって丸首ニットはもう制服のようなもので、様々な色味を揃えています。寒い季節はシャツよりも、圧倒的に丸首ニットを着ていることの方が多いです。
UASB ミドルゲージ クルーネック ニットの詳細 | |
ショップ | UNITED ARROWS |
サイズ | S~XL |
メイン素材 | 毛100% |
メーカー希望小売価格 | 17,280円(税込) |

TOMORROW LAND
最後は『TOMORROW LAND(トモローランド)』で扱っている「GALERIE VIE MEN(ギャルリー・ヴィー・メン)」のニットをご紹介します。ふんわりとしたソフトなタッチが魅力のスコットランドカシミヤを使用した、定番のクルーネックニットです。少し価格は高くなります。
高級品のカシミヤには、以下のようにたくさんの優れた性能があります。
・軽さと保温性・保湿性に優れている点
・柔らかい肌触りと上品な光沢感、風合いがある点
・弾力性に優れ型崩れしにくい点
なぜカシミヤが優れているか、ご説明いたします。カシミヤは、外気を遮断し放熱を抑えるという特徴をもち、熱伝導率の低い空気を多く取り込むことが可能で、暖かな空気を内側へとため込みます。さらに、表面にあるキューティクル構造が空気中の水分の吸収・放出を行うことで、一定の湿度を保つコントロール機能の役割を果たします。これらの性質が、カシミヤニットの優れた軽さ・保温性・保湿性を生み出しているのです。
一方でデメリットも存在します。それはピリング(毛玉)が発生しやすいことと、デリケートなため定期的なお手入れが必要ということです。カシミヤ素材の物を購入する際は、ブラシも一緒に買っておくことをお薦めします。
大山さんレビュー

ベーシックな着こなしではこのようなボーダーもいいですね。基本的には無地を徹底的に選ぶ必要がありますが、無地が一通り揃ったら、今度は柄にもチャレンジしてみましょう。ボーダーは誰にでも取り入れやすいので、アクセントとしては重宝されます。
ピュアカシミヤ クルーネックニット の詳細 | |
ショップ | TOMORROW LAND |
サイズ | S・M |
メイン素材 | カシミヤ100% |
メーカー希望小売価格 | 36,720円(税込) |
ニットのお手入れにおすすめのブラシ
カシミヤなどの高級素材を使ったニットは、定期的なお手入れをすることによって風合いを保ちながら長く楽しむことができます。そこで、必ず揃えておきたいのが洋服ブラシです。
ハンディ カシミア & ウールケア 洋服ブラシ CC5
『KENT(ケント)』は1777年に創業され、英国王室御用達の最高級品ブラシを作り続けているメーカーです。日本でも70年近く前から愛されています。
非常に厳しい品質管理の下、すべて手作業で検査・仕上げをしています。木の乾燥や手仕上げの時間を含めると、一本のブラシの製造に540 時間もかかっているそうです!「世界で最も優れたブラシメーカー」と自負するのもうなずけますね。
ソフトなのにコシもあり、ブラッシング後はまるで新品のように洋服の風合いを整えてくれます。使って納得の最高級ブラシです。ぜひ試してみてください。
ハンディ カシミア & ウールケア 洋服ブラシ CC5 の詳細 | |
メーカー希望小売価格 | 7,344円(税込) |
サイズ / 重さ | 約 22×5cm / 約 70g |
材質 | サクラ材・白豚毛 |
まとめ
今回はクルーネックニットについて、選び抜かれた専業ブランドと、比較的身近なショップで購入できる良質な物をご紹介させていただきました。
最後にニットのお手入れにについてお伝えいたします。ニットは非常にデリケートで、着るときもそうですがアフターケアも重要です。
ニットは1日着たら休ませてあげましょう。吸湿性や発汗性に優れているウールでも、吸った汗を完全に発散させないと虫食いやカビの原因になります。着用後はブラッシングを行い、汚れをためないようにすることがポイントです。また、湿気はニット製品の大敵です。クリーニングから戻ってきたニット製品は必ずビニール袋から出して保管してください。