ワイシャツの選び方をシーン別に解説!襟の種類や着こなし方について
普段何気なく着ているシャツですが、実は襟の形によって、様々な種類があることをご存知でしょうか?また、TPOに合わせたシャツの選び方が分からずに、どんな形のシャツを買えばいいのか迷った経験はありませんか?
そこで今回は、シャツの種類の説明と着こなし方について、シャツを選ぶ要素の一つである「襟」について詳しく説明し、カジュアル・ビジカジ・ビジネスの3つのシーンに分けて代表的なシャツをご紹介しています。
ビジネスマンのマストアイテムであるシャツの襟の種類について、人気スタイリストの大山旬さんにアドバイスをいただいています。これを知っておけば、誰でもおしゃれに着こなせるポイントをまとめていますので、ぜひご覧ください。
大山 旬(おおやま しゅん) のプロフィール
人気スタイリスト。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。これまでに著書は5冊出版。累計8万部を突破。読売新聞、朝日新聞、NHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどメディア出演も多数。
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シャツは「スタイル・生地・柄・襟の形」の4つから構成されている
そもそもシャツというものが4つの要素から出来ているということを多くの人は知らないと思います。シャツというのは、
①スタイル(ビジネス用のワイシャツ・休日用のデニムシャツなど)
②生地(コットン・ポリエステルなど)
③柄(無地・ストライプなど)
④襟の形
この4つから成り立っています。この4つのポイントに注目しながらシャツを選べば、大きな失敗なく整ったコーディネートをすることが出来ます。また、どんなにかっこいい服をきても、もし自分の体形と合っていなかった場合、イマイチな見た目になってしまうこともあります。
シャツの着こなし方については「白シャツおすすめ(メンズ)|白シャツの選び方と好感度の高い着こなし方」をご覧ください。
襟の構成
そして今回は「襟」に注目してシャツをご紹介していきます。襟はシャツにおいてとても大事なポイントです。
襟は顔の1番近い場所にあるため、特に人目につきやすい箇所です。襟の種類によって、人に与える印象が大きく変わる場合もあります。スーツを着る場合やビジネスカジュアルの場合、自分の体型などに合わせて襟の種類を選ぶことが、シャツをおしゃれに楽しむ第一歩です。
まずはこちらの画像をご覧ください。
a. 襟羽開き(えりはねびらき) | 襟の開いている角度の部分 |
b. 台襟幅(だいえりはば) | 襟を立たせるための土台となる部分の幅 |
c. 襟羽長さ(えりはねながさ) | 襟羽の付け根から先までの長さ |
d. 襟羽(えりはね) | 襟の全体 |
このように「襟」と言っても各部分の名前は違います。みなさんは、襟の細かい部分に名前があることをご存知でしたか?こういった名前を知っている人は、なかなかいらっしゃらないですよね。
今回、詳しくシャツをご紹介させて頂く中で、専門用語が出てくることもありますので、頭の片隅においおていただければと思います。
代表的な「襟の型」5種類
ここからは、実際にどんな形の襟があるのか?について、よく知られている代表的な5種類をご紹介していきます。襟の形は他にも種類がありますが、よく目にするもの、そして使いやすいものを集めてみました。
①レギュラーカラーシャツ
画像:suit-select.jp
どんなジャケットやネクタイとも合う一般的な襟型です。主にビジネスシーンで使われていて、誰でも一着は持っているシャツと言っても過言ではありません。
とても万能なレギュラーカラーシャツですが、注意点が一つあります。それは、ノーネクタイでは使わないということです。ネクタイをしていない状態だと、襟がまとまらずだらしなく見えてしまうため、ネクタイをしないのであればボタンダウンシャツなどを選びましょう。
②ワイドカラーシャツ
画像:suit-select.jp
続いてご紹介するワイドカラーシャツも、よく着られているシャツのうちのひとつです。レギュラーカラーシャツに比べると、首のところが大きく横に広がっています。もっともおすすめシャツの1つです。
また、襟羽の大きいものを選ぶと相対的に顔が小さく見えるので、よりスマートな印象を与えたい方におすすめです。
③クレリックシャツ
クレリックシャツとは、襟とカフス部分が白無地になっており、身頃が異なったカラーや柄になっているものを指します。「カラーセパレーテッドシャツ」 「カラーディファレントシャツ」と呼ばれることもあります。
イギリス風のクラシックなイメージがあり、知的で華やかな印象が特徴です。きっちりとした正装を求められるオフィスには向きませんが、クールビズやカジュアルなスタイルが許されるオフィスで勤務する方におすすめです。
④バンドカラーシャツ
バンドカラーシャツというのは、襟のないタイプのシャツのことをいいます。最近、流行の兆しがあり、おしゃれな人は割と着ています。「襟なしのシャツ」は、バンドカラーシャツ・ノーカラーシャツ・スタンドカラーシャツとも呼ばれています。襟がないだけで、大分雰囲気が変わりますよね。ユニクロからも発売しているので、少しづつ浸透してきたアイテムです。
実は着こなしが難しく、失敗すると「東南アジアにいそうなおじさん感」が強く出てしまいます。上手く使いこなせれば、いつものシャツスタイルに新鮮さや旬な雰囲気を加えることができるので重宝します。
⑤ボタンダウンシャツ
ボタンダウンシャツは、襟の先端をボタンで固定したシャツで、カジュアルからビジネスまで幅広く用いられる非常に人気の高いシャツです。襟先のボタンは、必ず締めましょう。ボタンを外してしまうと、せっかくのボタンダウンシャツの魅力が失われてしまいます。
もっともシンプルでベーシックなアイテムですが、ごまかしが効かないので使いこなすのが難しいアイテムでもあります。
【シーン別】シャツの着こなしポイント
次にシーン別で着てほしいシャツの種類を襟の形で分けてご紹介いたします。ジャケットや装飾品だけでなく、シャツにも気を使うとシンプルで整った大人のファッションに近づくことができます。
① カジュアル
カジュアルシャツは、年間を通して着る頻度が高く、メンズファッションの主役アイテムともいえます。量販店などで大量に購入する人もいらっしゃいますが、整ったコーデになるか重要なアイテムなので、1枚1枚丁寧に揃えていきましょう。
白のボタンダウンシャツ
全てのシャツの中で最もベーシックなのが【白のボタンダウンシャツ】です。私服を構成する上での基本となる1着です。できればしっかりと投資をして揃えていただきたいと思います。シャツの質でコーディネートが決まると言っても過言ではありません。そのくらい気を使って選んでいきましょう。
先ほどご説明した通り、襟の形の特徴は先端をボタンで留めており、襟羽が小さめのショートボタンダウンなどもあります。
また、カジュアルシャツの場合、着丈の長さに注意しましょう。シャツの裾をパンツにインして着るのではなく、外に出して着るようにしてください。着丈が長すぎると外に出して着るスタイルがスマートな着こなしになりません。
※参考「大人っぽさを演出できるボタンダウンシャツの魅力|おすすめの着こなし方&選び方」
② ビジネスカジュアル
シャツを選ぶポイントは、シャツの上にジャケットを羽織ったときに、襟の収まりの良いものを選びます。襟をボタンで固定する「ボタンダウン」か、襟の開きが大きくジャケットの襟下に上手く収まる「ワイドカラー」か、どちらかを揃えるようにしましょう。
ノーネクタイのビジカジの場合、シンプルな柄の入ったものも良いですね。基本の白シャツをそろえたら、次はストライプやギンガムチェック、デニムシャツなども試してみてください。
大山旬さんから一言

※参考「ストライプシャツの選び方|おすすめブランドと着こなしコーデ術」
※参考「デニムシャツおすすめ(メンズ)|鉄板のコーディネートとおすすめブランド4選」
ワイドカラーシャツ
ここ数年の定番となっているのが「ワイドカラー」と呼ばれる、襟の開きの大きいシャツです。第一ボタンを開けた時の広がりがとても綺麗に見えます。「セミワイドカラー」という、襟の角度が若干小さめの種類もあります。
ボタンダウンシャツ(ビジカジ編)
ボタンダウンシャツは、襟がシュッとコンパクトにまとまっているので、シャープな首元を保つことが出来ます。襟がきっちりと固定されると、大人っぽい印象になります。第一ボタンをはずすことで、スポーティーで若々しい印象を与えてくれるでしょう。特にクールビズ時の襟型として人気です。
③ ビジネスシーン
ビジネスシーンでは、襟の形は「セミワイドかワイド」の2択しかありません。
スーツスタイルにおいてシャツはとても重要な役割を果たします。実はスーツよりもシャツの方が価格の差が分かりやすいため、スーツを買うとき以上に気を使ってみて下さい。量販店で売っているようなシャツではなく、しっかりとしたショップで1枚5,000円が最低の価格ラインになります。
大山旬さんから一言

ちなみに、華美な装飾のあるシャツはNGです。ボタンの色が黒かったり、無駄に華美なものは安っぽく見えてしまいます。このようなシャツをお洒落だと思って着ている方は意外に多いので注意しましょう。シンプルなものを選ぶようにして下さい。
スーツ用のシャツとしてボタンダウンの襟型を選ぶ方も多いのですが、元々ボタンダウンのシャツはカジュアルな雰囲気が漂うアイテムですので、ネクタイを締めるスーツスタイルにはあまり適していません。ノーネクタイの時にこそふさわしい襟型と呼べます。
※参考「人気スタイリスト厳選|予算別おすすめワイシャツ6選」
種類別おすすめのシャツ4選
最後に、種類別におすすめのシャツをご紹介します。こちらでご紹介するのは、ほんの一例になりますが、ご参考になれば幸いです。
ボタンダウン
UAST ポプリン スモール ボタンダウンシャツ
UAST ポプリン スモール ボタンダウンシャツの詳細 | |
メイン素材 | 綿100% |
メーカー希望小売価格 | 12,960円(税込) |
ワイドカラー

ワイドカラードレスシャツ
ワイドカラードレスシャツ 織柄〔EC・CLASSIC SLIM-FIT〕の詳細 | |
メイン素材 | 綿100% |
メーカー希望小売価格 | 5,184円(税込) |
ストライプ

ワイドカラードレスシャツ ロンドンストライプ
【blazer’s bank.com】ワイドカラードレスシャツ ロンドンストライプ の詳細 | |
サイズ | S、M、L、LL |
カラー | ネイビー×ホワイト |
メーカー希望小売価格 | 6,264円(税込) |
デニムシャツ
UADT ヤーン ダイ デニム シャツ
UNITED ARROWS|UADT ヤーン ダイ デニム シャツ の詳細 | |
メーカー希望小売価格 | 14,040円(税込) |
素材 | 綿100% |
まとめ
この記事では、シャツの「襟」についての場面に沿った着こなしをご紹介させていただきました。いつ・どんなシャツを着ればいいか分からないという人は、「ボタンダウン」か「ワイドカラー」を選べば、大きな失敗はしないはずです。
ビジネスシーンでは、ついレギュラーカラーのシャツを選んでしまいがちですが、実は襟にこだわってみると人に与える印象がガラリと変わるものです。
シーン別に合うシャツや襟の種類を知り、着こなすことで、周りからの印象も変わってきますので、ぜひこの記事を参考にしてシャツを選んでみて下さい。